ふるさと納税は2026年10月から何が変わった? 9月までとの違い

2026年10月1日以降の寄付から、自治体が寄付集めに使える募集費用の上限が段階的に下がり始めました。寄付する側の手続きと控除の仕組みは変わりませんが、寄付金額や内容量が変わった返礼品、取り扱いを終えた返礼品があります。買い物かごとお気に入りの返礼品も変更後の金額で表示されます。

公開: 更新: 執筆: ゆう|ポイントと暮らしの案内人
ふるさと納税買い物の考え方

料金・キャンペーンの情報は2026年10月7日時点のものです。最新の条件は公式ページでご確認ください。

10月1日から、寄付する側は何が変わったか

  • 手続きと控除の仕組みは変わっていません。自己負担2,000円の考え方も、控除限度額の計算も、ワンストップ特例の期限も、10月1日の前後で同じです
  • 変わったのは自治体側の基準です。自治体が寄付を集めるために使える費用の上限が、2026年10月1日以後に効力を生じる指定から段階的に下がります
  • その結果、取り扱いを終えた返礼品や、寄付金額・内容量が変わった返礼品があります。楽天ふるさと納税の公式ページが明記しています
  • 買い物かごやお気に入りに入れたままの返礼品も、10月1日以降は変更後の金額で表示されます。寄付すれば変更後の金額が適用されます
  • 9月30日までに完了した寄付には影響しません。返礼品の送付も税金の控除もこれまでどおりです

検索すると「ふるさと納税 10月 改悪」という言葉が並びますが、公式ページで読めるのは、自治体の経費の基準が厳しくなることと、その影響で返礼品の中身が変わる可能性があることの2つです。制度が使えなくなるわけでも、控除が減るわけでもありません。この記事は、楽天ふるさと納税の2026年10月からの制度改正に関するご案内と、そこで根拠として示されている財務省・総務省の資料を読んで書きました。内容は2026年9月26日に確認し、改正後の2026年10月7日に案内ページの記載が変わっていないことを確かめ直しました。寄付の始め方そのものは楽天ふるさと納税の始め方にまとめています。

変わったのは自治体側の基準。寄付する人の手順は同じ

楽天ふるさと納税の案内ページは、改正の中身を6つに分けています。原文の見出しをそのまま並べると次のとおりです。

変更点公式ページの説明
段階的に経費最大4割へ段階的に経費割合が引き下げられ、2029年までに4割以内に制限される
広報ルールの明確化寄付を集めるための宣伝・広告に関するルールが、より明確になった
付加価値基準の明確化返礼品に過剰な付加価値(おまけ)をつけることができなくなる
調達費用の適正化返礼品等の調達に関する算定方法が見直され、調達費用ルールが厳格化される
募集費用の公表義務化自治体がどのポータルサイト等に支払う手数料の開示が義務になる
確認事務の効率化一部書類の提出が省略され、自治体の確認事務作業の負担が軽くなる

6つとも、寄付を受ける自治体と、寄付を集めるポータルサイトに向けたルールです。寄付する人がやることは1つも増えません。公式ページのよくある質問にも「寄付金控除の仕組み自体に変更はありません。ご寄付いただいた金額に応じた所得税・住民税の控除は、これまでどおりお受けいただけます」と書かれています。

読む側にとって1つ得になるのが、5番目の募集費用の公表義務化です。公式ページには「自治体が1支払先あたり100万円以上の募集費用について、支払先・支払額・支払目的を公表することが義務付けられます」とあります。つまり、その自治体が集めた寄付金のうちいくらがポータルサイトの手数料に回ったのかを、寄付する側が見られるようになります。

経費4割がそろうのは2029年10月

「2029年までに段階的に4割以内」の中身は、財務省の令和8年度税制改正の大綱に書かれています。自治体が受け取った寄付金の合計から募集に要する費用を引いた額を「寄附金活用可能額(仮称)」と呼び、これが寄付金合計の60%以上であることを、総務大臣が自治体をふるさと納税の対象として指定するときの基準に加える、という内容です。ただし、いきなり60%ではなく経過措置があります。

指定対象期間寄附金活用可能額の下限募集費用の上限
2026年10月1日〜2027年9月30日寄付金合計の52.5%47.5%
2027年10月1日〜2028年9月30日寄付金合計の55%45%
2028年10月1日〜2029年9月30日寄付金合計の57.5%42.5%
2029年10月1日から寄付金合計の60%40%

右の列は大綱に直接書かれている数字ではなく、100%から真ん中の割合を引いたものです。寄付金活用可能額は「寄付金の合計 − 募集費用」なので、活用可能額が52.5%以上なら募集費用は47.5%以下、という関係になります。この募集費用には返礼品の調達費だけでなく、送料、広報の費用、ポータルサイトへの手数料、事務の費用が入ります。

総務省も2025年6月24日の報道資料で告示の改正を出しています。主な改正内容として挙がっているのは「募集費用の透明化」と「地場産品基準の明確化」の2つで、こちらも「令和8年10月から開始する指定対象期間に係る指定から適用」と書かれています。令和8年10月は2026年10月です。

9月までの寄付と、10月1日以降の寄付は何が違うか

寄付する人から見た違いは、次の表の1行目だけです。

項目2026年9月30日までの寄付2026年10月1日からの寄付
返礼品の寄付金額・内容量9月までの表示のまま見直しの対象になった返礼品は変更後の金額・内容量になる
自己負担年間の合計に対して2,000円年間の合計に対して2,000円
控除限度額の計算年収と家族構成で決まる年収と家族構成で決まる(計算方法の変更なし)
ワンストップ特例寄付先5自治体以下、期限は翌年1月10日寄付先5自治体以下、期限は翌年1月10日
寄付できる回数・自治体数制限なし制限なし

公式ページのよくある質問には「すべての返礼品の寄付金額が変更になりますか?」という問いがあり、答えは「いいえ、自治体や返礼品により対応は異なりますので、すべての返礼品が寄付金額変更対象ではございません」です。続けて「寄付金額が同じでも内容量などに変更がある可能性もございます」と書かれています。金額が据え置きで量が減るパターンもある、ということです。

実際の変わり方は一方向ではありません。当サイトが定番返礼品の比較で取り上げた5品を2026年10月7日に見直したところ、北海道紋別市のホタテ(バラエティサイズ500g)は12,000円から11,000円に、静岡県富士市のトイレットペーパー48ロールは10,000円から9,500円に下がっていました。山形県西川町の無洗米5kgは、発送月によって6,500円と7,500円に分かれていました。同じ返礼品でも、寄付の直前に金額と内容量を読み直す必要があります。

買い物かごとお気に入りは、10月1日に金額が切り替わる

ここがいちばん取りこぼしやすい点です。公式ページのよくある質問から引用します。

  • 買い物かごやお気に入りに登録していた返礼品が10月から金額が変わった場合: 「2026年10月1日以降、変更後の金額で表示されます。実際に寄付するタイミングが2026年10月1日以降の場合、変更後の金額が適用されます」
  • 同じ返礼品の取り扱いが終了した場合: 「非表示または販売終了の状態となり、寄付はできなくなります」

かごに入れた時点の金額で確保されるわけではありません。定期的に同じ返礼品へ寄付している人も同じで、10月以降に申し込む分から新しい金額になっています。9月にかごやお気に入りに入れた返礼品は、寄付する前に開き直して、今の金額と内容量を確かめてください。

10月以降に寄付する人が気をつけること

改正が始まったあとに寄付する人が気をつけるのは、次の3つです。

  • 毎年同じ返礼品を同じ寄付額で申し込んでいる人は、内容量を読み直す。金額が同じでも量が変わっていることがあります
  • 年末に寄付をまとめる人は、品切れと発送時期も見る。楽天ふるさと納税の特長ページには、例年11〜12月に駆け込みの寄付が増え、品切れや受け取りの遅れが起きることがあると書かれています
  • 今年の収入がまだ読めない人は、控除限度額を出してから決める。上限を超えた分は控除されません。フリーランスや歩合の比率が高い働き方をしている人は、収入が固まってから寄付するほうが安全です

2029年10月に4割がそろうまでは、毎年10月に基準が一段ずつ厳しくなります。「今年が最後」という話ではないので、金額や内容量が変わった返礼品にこだわる理由がなければ、同じ寄付額でほかの返礼品を選ぶこともできます。

ポイントを目当てにする理由はありません。2025年10月1日から楽天ふるさと納税への寄付には楽天ポイントが付かず、買いまわりのカウントにもなりません。この点は今回の改正とは別の、1年前の変更です。ポイント制度の変更の流れは楽天のポイント制度、いつ何が変わったかにまとめています。

寄付額が大きい人は、2027年の寄付から別の上限がかかる

同じ大綱には、2026年10月とは別の時期に効く改正も書かれています。住民税から差し引かれる特例控除額に、金額の上限が付きます。

項目現行改正後
特例控除額の控除限度額個人住民税所得割額の2割個人住民税所得割額の2割と、次の金額のいずれか低いほう
道府県民税の上限額上限額の定めなし77万2千円(指定都市に住所がある場合は38万6千円)
市町村民税の上限額上限額の定めなし115万8千円(指定都市に住所がある場合は154万4千円)

大綱には「上記の改正は、令和10年度分以後の個人住民税について適用する」と書かれています。個人住民税は前年の所得と寄付をもとに計算されるので、効いてくるのは2027年中の寄付からです。道府県民税と市町村民税を足すと、指定都市に住んでいてもいなくても193万円です。特例控除額が193万円に届くのは寄付額がかなり大きい場合に限られるため、多くの人には関係しません。

この改正のほかに、基準に違反した自治体を指定から外す期間が2年から3年以内に延び、違反をさかのぼって見る期間が1年以内から4年以内に延びることも書かれています。指定を取り消された自治体への寄付は控除の対象にならないので、寄付先が制度の対象かどうかは今後も確認する項目です。

寄付する前に確認すること

  • 返礼品ページの寄付金額と内容量を、申し込みの直前に読む。かごに入れた時点の表示ではなく、寄付する時点の表示が適用されます
  • 注文者情報が住民票どおりか見る。氏名・住所が住民票と違うと控除の申請ができないと公式ページに書かれています
  • 今年の控除限度額を先に出す。控除限度額のシミュレーターで枠を確認してから返礼品を選びます
  • 寄付先の自治体が制度の対象か確かめる。指定を取り消された自治体への寄付は控除の対象になりません
  • 手続きの方法を決めておく。寄付先が5自治体以下でほかに確定申告をしないならワンストップ特例、それ以外は確定申告です
  • キャンセルできないことを前提に申し込む。申し込み後の取り消し・返礼品の変更・返品はできません

次にやること

かごとお気に入りに入っている返礼品を開いて、10月以降の寄付金額と内容量を確かめます。次に控除限度額のシミュレーターで今年の枠を出し、年末の駆け込みを避けて11月までに寄付先を決めておくと慌てずに済みます。寄付したあとの手続きはワンストップ特例の条件と期限にまとめました。

よくある質問

2026年10月から、ふるさと納税の控除は減りますか?
減りません。楽天ふるさと納税の案内ページに「寄付金控除の仕組み自体に変更はありません」と明記されています。自己負担2,000円の考え方も、控除限度額の計算方法も、ワンストップ特例の期限も、10月1日の前後で同じです(2026年10月7日確認)。
9月までに寄付した分は、10月の改正の影響を受けますか?
受けません。公式ページのよくある質問に「過去の寄付には、一切影響ありません。今回の改正は、2026年10月1日以降の寄付に適用されます」と書かれています。すでに完了した寄付の返礼品送付と税金控除は、これまでどおり行われます。
買い物かごに入れたままの返礼品は、どうなりますか?
2026年10月1日以降は、変更後の金額で表示され、その金額が適用されます。9月に入れた時点の金額のままにはなりません。取り扱い終了になった返礼品は非表示か販売終了の状態になり、寄付できなくなると公式ページに書かれています。
返礼品の量は減りますか?
すべてが減るわけではありません。公式ページは「すべての返礼品が寄付金額変更対象ではございません」とした上で、見直しが必要になった返礼品は寄付金額が変わる可能性があり、寄付金額が同じでも内容量が変わる可能性がある、と書いています。寄付の前に返礼品ページの内容量を読んでください。
経費4割というのは、いつから4割になりますか?
2029年10月1日から始まる指定対象期間です。財務省の令和8年度税制改正の大綱に経過措置が書かれていて、寄付金のうち自治体が使える割合の下限は52.5%(2026年10月から)、55%、57.5%と上がり、最後に60%になります。募集費用の上限は逆に47.5%から40%へ下がります。

参照情報

リンク先の内容は変更される場合があります。最終確認日: 2026年10月7日

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